副業で節税

副業の確定申告の基礎講座

いまやサラリーマンにとっても、副業するのは当たり前という時代です。
とはいうものの、ひとつのやっかい事が、
 「確定申告」
この4文字が痛い! でも・・・これを無視して副業というわけにはいきません。

「副業は必要だと思いますよ。でもね、サラリーマンが本業ですから、確定申告なんてわかるはずもないよ」
「確定申告できたにしても、それやると会社にばれない? うちは副業禁止なんだよなあ」
「副業としてはまだまだ大した収入もないから、確定申告はやる必要はないんじゃない?」

今回の記事では、特に確定申告に不安をおぼえた方に向けて、その不安を取り除くために、「確定申告の基礎講座」を開講します。

ピー助
最初からむずかしい確定申告の本を読むなんてやりたくなかったブーブー
博士
そこで、今回は確定申告の基礎じゃ。確定申告を理解できれば、節税もできるようになるからな。

確定申告の大原則:申告納税制度

まず、最初に理解していただきたいのは、確定申告の大原則、すなわち、
「申告納税制度」

この申告納税制度は、納税者自らが税法を正しく理解し、その税法に従って正しい申告と納税をするという極めて民主的な制度である。申告納税制度の下にあっては、その納税者のする申告により第一次的に納税義務が確定し、納税者の申告がない場合又はその申告が正しくない場合には、税務署長がこれを是正する更正又は決定により第二次的に納税義務が確定することとしており、この申告納税制度を担保するために、青色申告制度や各種の加算税制度及び租税罰則制度等が設けられ、適切な税務調査の実施と的確な資料情報の収集及び提供によって、申告納税の適正さが確保されることを予定している。

国税庁  論叢32号 「申告納税制度の理念とその仕組み」

まとめると、

申告納税制度とは

行政が納税額を決める(賦課課税制度)のではなく、納税者が、正しい申告と納税を行う制度。ほとんどの国税で採用されている。
この申告納税制度ももとでは、納税者自身が納税制度を正しく理解する事を求められるのである。

賦課課税制度とは・・・税務官庁により税額が決められて、納税者に納付通知する制度。地方税( 個人住民税・個人事業税・固定資産税・不動産取得税・自動車税・都市計画税など)はこの制度を適用している。

サラリーマンの場合、その会社での収入については、確定申告の代わりに会社が源泉徴収制度に従い「年末調整」を行うようになってます。

源泉徴収制度とは・・・会社が、社員の毎月の給料から所得税を天引きして、社員の代わりに納税する制度。毎月、天引きされる所得税は概算なので、1年間の収入が確定してから正確な個人の所得税が算出されるが、これを「年末調整」という。

すなわち、副業を行う場合は、申告納税制度に従って自分で確定申告する必要があるのです。

確定申告とは

確定申告とは

1年間(1月1日~12月31日)の所得金額を算出して、所得税額を確定させるための申告。つまり、あくまでも確定させるのは、所得金額にたいしてかかる所得税額です。
所得税額を確定後、過不足分は納付、または還付されます。

この「確定申告」とは別に、「消費税の申告」が必要となる場合があります。

副業で、確定申告が必要な場合とは?

 大部分の給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありません。
 しかし、給与所得者であっても次のいずれかに当てはまる人は、原則として確定申告をしなければなりません。

1. 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
2.1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
3.2か所以上から給与の支払を受けている人で、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人

国税庁 所得税:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人

つまり、副業する場合に確定申告が必要なのは、副業の1年間の所得が20万円以上の場合です。

ただし、副業に関係した控除(医療費控除や住宅ローン控除など)を受けたい場合や、副業の経費が大きくなって副業所得がマイナスになった場合は、確定申告した方がいいです。
「課税される所得金額」が本業のみの場合より減る事になるので、還付金がもどってくる可能性が高くなります。

「所得」は売上から経費を引いたものですが、本業+副業の場合の「所得」は、

本業の給与所得(源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」)+副業の(売上-経費)

「課税される所得金額」はこの「所得」から副業に関連した控除金額を引いたものです。
ココがポイント:副業で確定申告する必要がある人

・副業の1年間の所得が20万円を超える場合
「雑所得」として確定申告します。
・必須ではないが、副業と合わせる事で「課税される所得金額」が減るのであれば、副業の所得が20万円以下でも確定申告した方がよい。

確定申告に必要な準備

申告には「白色申告」と「青色申告」を選択できますが、節税での効果が大きい「青色申告」を前提にお話しします。
青色申告で確定申告するには、事前に必要な手続きがあります。

「青色申告承認申請書」と「開業届」を提出

「開業届」を税務署に提出する

「開業届」とは、個人事業主としてビジネスを始める事を報告する事が目的です。提出しなくても罰則があるわけではありません。
しかし、青色申告(強く推奨)する場合は「開業届」は必須です。

「青色申告承認申請書」 を税務署に提出する

「青色申告承認申請書」とは、青色申告をするための申請書です。
この中で、「開業届」で登録した開業日を記載する必要があります。

申請書の提出期限は

  • 初年度はから「青色申告」する場合は、「開業届」をだしてから2か月以内。提出が遅れれば、初年度は「白色申告」しか選択できません。
  • 「白色申告」から「青色申告」に変更する場合は、青色申告したい年の3月15日までです。

確定申告手続きの概要

確定申告手続きの流れは、簡単にいうと、以下の3ステップです。

参照:国税庁 申告手続きの流れ

収入や経費の証明となる書類の準備
  • 給与所得者などの場合:源泉徴収票
  • 控除等の証明となる書類(領収書、控除証明書等)
確定申告書のタイプを選択する
  • 確定申告書A
    主に会社員の方が使用。記入には源泉徴収票が必要となる。
    サラリーマンの方が副業する場合は、ここに該当します。
  • 確定申告書B
    個人事業主やフリーランスなど、事業所得がある方が対象。ただし、確定申告書Aの内容も含んでおり、誰でも利用可能。
申請書を作成する

まとめ

確定申告の大原則は、申告納税制度であり、この制度のもとでは納税者自身が納税制度を正しく理解する事を求められます。

今回はその一助として、副業の確定申告の概要を説明しましたが、これで確定申告に対する不安を取り除いて、納税制度の理解をさらに深めていく事をお勧めします。

また、納税制度の理解を深める事で、経費の適正化および控除額の適正化を行って、節税対策を積極的に打って出る事が可能になりますよ。

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